業績の概況

2020年12月期業績について

当社におきましては、8月1日付で株式会社SMEJの吸収合併を実施し、企業規模及び事業ポートフォリオを拡大するとともに、コンテンツの充実やプラットフォームの有効活用など、当社の主要事業でのシナジー創出が期待されております。また、主要事業である放送事業において、専用チューナーなしで視聴可能なCS110度で『KNTV 801』のサービスをスタートした他、上記合併に伴う株式会社Beyond Live Corporationの子会社化を機に、オンライン配信事業をスタートし、オンライン公演『Beyond LIVE』を開催する等、新規事業の開拓も積極的に進めております。さらに10月28日付でNAVER Corporationを割当先とする第三者割当増資により約27.5億円を調達したことで、今後オンライン配信事業をはじめとした新規事業の推進を更に加速化させるための体制も整えております。
しかしながら、本来は株式会社SMEJとの合併により売上高及び営業利益の前事業年度比大幅増を見込んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、株式会社SMEJの収益の中核を担っていたオフラインコンサートを合併後一度も開催できず、それに伴いグッズの販売やファンクラブ事業、音楽事業も滞る等、未曽有の事態となった他、合併費用及び『KNTV 801』放送開始のための初期費用が発生したこと等により、営業損失が発生致しました。 また、これまで開発を進めておりましたエンターテインメント事業に付随したソフトウェア仮勘定をオンライン配信事業に転用予定でありましたが、再検討の結果、転用する部分が少なく、また転用した場合には別途多額の開発費用が発生することから、2020年12月期第4四半期累計期間において39百万円の減損損失を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度における売上高は4,270百万円、営業損失は1,200百万円、経常損失は1,206百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は1,241百万円となりました。しかし、これらは主に一時的な外部要因や今後の当社の成長に必要な投資によるものであり、今後通常通りのビジネスを再開することにより改善・回収できるよう努めてまいります。
なお、当連結会計年度は連結初年度にあたるため、前連結会計年度との比較は行っておりません。

セグメント別の業績は次のとおりであります。

(ライツ&メディア事業)

放送事業では、近年の視聴スタイルの多様化に対応し、チャンネルの競争優位性の向上を目指す観点から、既存の『KNTV』、『DATV』、リニア配信の『Kchan!韓流TV』の3チャンネル体制の見直しを行いました。その結果、2020年6月より専用チューナーなしで視聴可能な『KNTV 801』の放送を新たにスタートし、より時代に合ったサービスの提供を目指すとともに、『Kchan!韓流TV』の閉局を決定し、選択と集中による収益構造の改善に向けた基盤作りを行いました。
また新たにスタートしたオンライン配信事業のオンライン専用公演『Beyond LIVE』では、エスエム・エンターテインメント・グループとJYPエンターテインメントのタッグにより、東方神起やSuper M、TWICE等、両社所属の人気アーティストが続々出演し、大きな話題となりました。直近では、東方神起がデビュー17周年を記念しオンラインファンミーティングを開催した他、NCT初となるメンバー総出演でのコンサート『Beyond LIVE - NCT : RESONANCE ‘Global Wave’』を開催し、世界124カ国20万の視聴者が熱狂する等、注目度は更に高まっております。
版権事業では、引き続き大型ドラマ版権の自社テレビ局での放送をはじめ、CS・BSでの放送決定やDVD・VOD化事業も好調に推移しております。
しかしながら、『KNTV 801』放送開始に伴う初期費用、『Kchan!韓流TV』の閉局費用等、今後の収益改善に向けた大々的な舵切りを行ったことに伴う一時的な費用が嵩んだ結果、売上高は3,231百万円、セグメント損失は194百万円となっております。

(エンターテインメント事業)

イベント・コンサート事業では、新型コロナウイルス感染症拡大によるイベント開催制限や渡航制限により、オフラインコンサートの開催が中止・延期され、それに伴いMD事業やファンクラブ事業も厳しい状況が続く中、オンラインを活用した各種イベントを開催する等、政府のガイドラインに沿ったイベント開催を模索してまいりました。
マネジメント事業においてもオンラインイベントや各種メディアに当社が日本マネジメントを行うエスエム・エンターテインメント所属のアーティストが出演し、注目を集めました。
また音楽事業では、新型コロナウイルス感染症拡大により一時的にリリースが滞っていたものの、年末にかけてBoAやSUPER JUNIOR-K.R.Y.等のアルバム・CDを続々リリースする等、通常のビジネスを再開しつつあります。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大によるイベント開催制限により、合併後オフラインコンサートを一度も開催できなかったこと、またそれに伴いMD事業やファンクラブ事業、音楽事業も全体的に滞る等、かつてない極めて厳しい状況となったことから、売上高は1,037百万円、セグメント損失は307百万円となっております。

(その他事業)

その他事業では、売上高は1百万円、セグメント損失は13百万円となっております。

2021年12月期の見通しについて

次期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により依然として先行きは不透明でありますが、ワクチンの接種が現実的な状況となりつつあり、また夏には東京五輪が開催予定であることから、少しずつ回復傾向に向かうものと予想されます。当社グループにおきましても、当面の間は新型コロナウイルス感染症の拡大によりオフラインでの大型イベント開催が難しく、それに伴いグッズ販売も通常通り行えない状況が予想されるものの、下半期からは徐々に通常のビジネスが可能になると予測し、常に準備を行っております。
このような状況のもと、当社のライツ&メディア事業におきましては、主要事業である放送事業において、引き続き選択と集中を通した既存体制の抜本的な見直しにより、看板チャンネルであるKNTVにリソースを集中させ、収益構造の改善を図ってまいります。また、新規事業であるオンライン配信事業においては、引き続き当社子会社である株式会社Beyond Live Corporationの運営する『Beyond LIVE』のグローバルプラットフォームとしてのブランディングを積極的に行い、アーティストラインナップと顧客層の拡大を図る一方で、システムの内製化やスポンサーシップの獲得、MD事業との連携を進めることで、マネタイズの強化を目指してまいります。さらに今後は、長年にわたる自社チャンネルの運営を通し、ドラマやバラエティ等の番組コンテンツを扱ってきた当社ならではのオンライン動画配信サービスも積極的に検討してまいります。版権事業におきましても、引き続き人気ドラマやバラエティ等の放送権や配信権、商品化権等を獲得・販売することで安定且つ継続的な収益確保に努めてまいります。また、エンターテインメント事業におきましては、今後も新型コロナウイルス感染症の拡大状況を注視し、政府のガイドラインに沿ったオフラインコンサートの再開に向け準備を進め、合併前の株式会社SMEJの国内年間動員数(150万人前後)水準の回復を目指し、最善を尽くしてまいります。また新型コロナウイルス感染症終息後には、オフラインとオンラインコンサートの2本柱で挑むことにより、シナジーの発揮を見込んでおります。同時に音楽事業やファンクラブ事業も本格的な再開によりビジネスの正常化を目指してまいります。
以上を踏まえた2021年12月期業績につきましては、売上高6,861百万円(前年同期比60.7%増)、営業損失322百万円(前年同期は営業損失1,200百万円)、経常損失307百万円(前年同期は経常損失1,206百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失309百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,241百万円)を予定しております。